もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。




それから、一、二分くらい経った後にあたしは名前を呼ばれた。


深呼吸してから、中に入ると、何対もの視線があたしに突き刺さる。


「御堂雪那さん。転校生だ」


え、あたし転校してないんですけど。


「……御堂雪那です。よろしくお願いします。」


ここは一応坂口先生に合わせておこう。


「御堂さんの席は、あの席」


先生が指差した先を見ると、廊下側の窓側の後ろから二番目。そして、その隣に座る生徒にあたしは見覚えがあった。


―――大吾、だ。


「松下の隣な」


先生が言うと松下――大吾が手を軽く挙げる。


大吾って松下って名字なんだね、と思いながらあたしは自分の席についた。