もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。




あたしは、だんまりと無言でリビングに入る。すると、見たこともない女の人がいた。


「あら、おはよう雪那ちゃん」

「?おはようございます………」


綺麗な女の人があたしの名前を呼ぶ。
誰?……あたしの名前なんで……


「私、慧斗の母の静音です。」


ニコッと笑みを向けられて、そうか慧斗のお母さんか、と納得。
そう言われればどこか慧斗と似ているところがある。


「雪那、なに突っ立ってんだよ」


上から声がかかり、顔を上に向かせると、眉間に少し皺を寄せた慧斗がそこにいた。


いつの間にあたしの背後にいたのかな。


そういえば、慧斗は先生似なんだな、とふと思った。
身長高いし、格好いい。先生はちょっと怖い感じだけど慧斗は県一だからかやっぱり雰囲気は人と違う。
お母さんは、可愛いのに。