その先には、家で待っているはずの、雪那の姿があった。
「……雪那?」
『慧斗、知り合いか?………て、慧斗!』
俺は、ジョンの言葉を無視して、足早に雪那の元に急ぐ。大学の門の前で俺を待つ雪那。
「雪那!」
「慧斗」
笑みを浮かべる雪那に、俺もつられる。
「どうした?」
「うん?」
「お前が来るなんて珍しい」
そういうと、あぁ、と雪那は頷いた
「今日はね、探検してたの」
「………またかよ」
はぁ、と呆れた溜め息。アメリカに来ても、雪那の癖となってしまった旅は直らない。
ただ、前と違って探検になったらしいが俺からしたら変わっていない。だから時々不安になってしまう。
また、いなくなってしまうんじゃないかって。


