「どうして、あたしがここにいるって分かったの」
月ちゃん以外には誰にも言ってない。
月ちゃんが喋る可能性もあるけどそれはない。
月ちゃんは誰にも言わないとあたしに約束してくれたから。
慧斗は、ああっと言うと、聞いたと言う。
「誰に?」
「お前、月とは連絡とってただろ?」
どうしてそれを、あたしは目を見開く。
「最後にお前が月に電話したとき、丁度黒龍と紅椿暴れてたんだよ」
黒龍と紅椿をよく思わない身の程を知らない馬鹿共が攻めてきて、暴れた。
日付も変わって、終わった頃は日の出前。相手は弱いくせに人数だけは多かったからな。
そのまま帰るのもダルいし、黒龍の倉庫でのんびりしていると月の携帯が震えた。
「あいつは、電話は堂々とするやつだったが、その時は外に出てな」
気になるから後をつけてみた。


