もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。




温もりが慧斗が本物だということを証明している。


「どうして……」

「どうしてじゃねぇ!!なんで勝手にいなくなったんだ!!」


ガバッと慧斗は離れてあたしを叱りつける。


「…………」

「俺がどれだけ探したか………」


眉を下げ、腹の底から絞り出したような声をだす慧斗に、あたしは本当に探されていたんだと痛感した。


「どうして、隠していたんだ」


ピクリと肩が反応する。


「何を?」

「目のことだ」


あぁ、知られちゃったんだね。病気のこと。


「………」

「どうして……」

「………嫌だもの」


はぁ、とあたしは諦めの溜め息をはいた。慧斗の手からするりと逃れて距離をとる。