もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。




なんで、と月は聞いてくる。


「あたしね、月ちゃん………もう少ししたらここを離れようと思うの」

「………え」

「遠くに、慧斗が卒業したら」


言葉を失う月。
あたしは苦笑する。


「月ちゃんには悪いけど、もう少しだけ慧斗の側にいさせてくれたら嬉しいな」


慧斗が好きな月ちゃんにはストレスになるかもしれないけど我慢してほしいと言うと、月は肩を震わせた。


え………怒るくらいに嫌?
そこは譲歩してくれると嬉しいんだけどな……


「………なんで離れる必要があるのよ」


月が怒ってる理由はどうやらあたしが慧斗の側にいることではないみたいだ。