もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。




「お人好しだね、あんた」

「それほどでも………ていうか、いつのまにあんた呼ばわりに戻ったの?あの時は、雪那って呼んでくれたのに」

「………だってさ」

「だってさ、じゃなくて雪那って呼んでよ、友達でしょ?」


友達でしょ、と言うと月は目を見開いた。
友達……と反復する。


「秘密を共有する友達」


ニヒルな笑みを浮かべる。


「………慧斗は、知らないの」


急に真剣な顔になった月。
あたしは、自然に部屋のドアを見つめた。その向こうにいる慧斗の姿を見る。


「………右目が見えないのは、言ったよ」

「?どういう……」

「病気の話は、してない」