もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。




なら、とあたしは立ち上がった。


「どうした?」

「ん?ちょっと奥の部屋借りるね?」


あたしは、月ちゃんの腕を引いて立ち上がらせる。月ちゃんは傷の痛みか少しよろめいたのですかさず支えた。


「別に良いが……」

「ありがと………入って来ちゃだめだよ?」


傷に障らないようにゆっくりと歩きながらあたしは慧斗達に釘を差す。


この部屋は2つ部屋が別れていて、一つはこの広い部屋。そしてもう一つは奥に少しここより狭いけど十分な広さのある部屋。


そこは仮眠室として使われていてベッドが2つ置かれていた。


あたしは、先に月を中に入れた。


「………なんで入ったらだめなんだ」


不満そうな慧斗。
表情には出さないけど遠矢も。