等価交換、にあたしはピクリと反応した。
「ね、慧斗」
「あ?」
「あたしは、何をすればいいの」
「は?」
お金を払い終わった慧斗に聞くと、慧斗は意味が分からないと首を傾けた。
それを、奏が言葉を付け足す。
「等価交換の話」
「雪那に話したのか……」
「まぁね、なぁ慧斗」
ちょっと耳貸せと奏が言うので慧斗は、眉間に皺を寄せながらも奏に顔を寄せる。
うわっ絵になるなぁ。
美形の二人が寄り添ってる(?)絵、かなり綺麗だ。
今日は良いことずくしだな、とあたしは満足しながら右目の下を軽く掻いた。
「………お前、性格悪いな」
「何だよ。手伝ってやるんだろーが」
何かを耳打ちされた慧斗は、呆れたように少し背の低い奏を見下ろす。