もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。




「…………慧斗はきっと君を離さない」

「そうかも……でも、大丈夫」


大丈夫、大丈夫。


「…………」


先生は、それっきり何も言わなくなった。だからあたしは、軽く頭を下げてから書斎を出た。


「ギリギリまで一緒なら、離れられなくなる」


書斎のドアが閉まる寸前に小さな声が聞こえてきたけれどあたしは聞こえないふりをした。


ゆっくりと部屋に向かう。


分かってる。一緒に居ればいるほど離れがたくなってきていること。
一秒でも離れているのが辛い。


でも、今離れるのは時期じゃない。
せめて慧斗が卒業するまでは、このままで。


「雪那」


部屋に戻ると、ソファーに座って寛いでいた慧斗が顔を上げる。