もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。




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「ハンバーグセットと明太子スパゲティとチキンドリア。ピザに南蛮定食。オムライスにドリンクバー」

「かしこまりました。暫くおまちください。」


あたし達は、近くのファミレスに来ていた。


「………そんなに、食べるの?」


三人分以上を頼んだ向かい側の席に座る慧斗に唖然としながらあたしはメニューを直す慧斗に話しかける。
最初は、この声に興奮していたけど、だんだんと馴染んできた。
いい声なのは変わらない。


「俺じゃない。お前が食うんだ」

「あ、そう………ってあたしあんな食べれないよ!」

「大丈夫、俺が食べるから」


慧斗の隣に座る奏が笑顔でいう。
なんだ、奏のか……と安心しながら、そんな細い体のどこに入るんだろう、と不思議に思う。


「雪那、お前何飲む?」

「ふぇ?」


いきなり席を立つ慧斗を変な声を出しながら見上げた。