あたしは、真っ直ぐに金髪の顔を見る。 「怖くなんかない」 怖いもんか。 慧斗の方が、何倍も怖い。 「めずらしー。俺らはね、黒龍の居場所が知りたいの」 「?」 「全く、黒龍がどこにいるかいくら探しても見つかんなくてさ」 お手上げなの、と金髪はチラッと月をみる。 「だから、紅椿サンに聞こうかなって」 偶々歩いていたら見つけたんだ。俺って運がいいよな。 黒龍の倉庫って知られていないの? 「………聞いてどうするのよ」 「勿論、乗り込む」 だってさぁ、と金髪は腰を上げた。