「………っ」
事実なのか、月は何も言わない。
「つまり、紅椿サンが捕まってても親は助けに来てくれない」
「………」
「あ、でも紅椿は慌てるかぁー……総長が居なくなったなら」
ケラケラ金髪は笑う。
「貴様っ」
「まぁ紅椿の力で俺らは潰れねーし」
返り討ちにしてやる、と金髪は悪魔みたいな笑みを浮かべた。
狂ってる、と思う。
「………何したいの」
あたしは、金髪に話しかけた。
「ん?」
「貴方達は何したいの?」
こんなことして、理由は何?
「君、俺らが怖くないんだ?」
月から、あたしに目を移した金髪は、あたしの顔をのぞき込む。


