あたしの言葉に固まった4人を置いてあたしは倉庫から出た。まだ他のメンバーは来ていない。
倉庫を出ると、入り口の壁に寄りかかりながら腕を組んでいる月が待っていた。
「………逃げなかったのね」
「うん」
ニコッと笑うと、月は眉を寄せた。
「あんた、本当に慧斗と……」
「んーと、」
「あたしと勝負しなさい!!」
ビシッと指差される。
また……もういいや。
「勝負?」
「タイマンよ!!」
タイマン?タイマンって何?
意味が分からずきょとんとしていると、月はついてきなさいとあたしに背中を向ける。
「どこ行くの?」
「ここだと黒龍のメンバーが来る。」
だから、移動するわよ、と言うなり月は歩き出した。あたしは、慌ててその後についていった。


