そんな翔平をあんぐりと口を開けて見ている叉奈。

が、直ぐにムゥっとした顔になって翔平のもとに走り寄った。



そしてそのまま背中にタックルした。




「ウオッ!!?」




「翔ちゃんのバカッ!」




「ハァ!?」





訳が解らず叉奈を睨み付けながら腰を摩っている。



「女の子をあんなたぶらかして!私という者がありながら」




叉奈もまけじと翔平を睨み付けながら頬を膨らました。


そんな叉奈を呆れた顔をしながら見た。




「あのな、おまえ妹だろ?」



「半分しか血は繋がってないし!」




「それでも繋がってはいるだろ」





ふぁ〜っと欠伸をしながら翔平は言った。



七海家の家族構成は他よりも少し複雑。




母親は翔平を産んで直ぐに他界。

その後今の母親と結婚し叉奈が産まれた。



というわけで、叉奈と翔平は父親の血しかわけていない。





「ったく、さっさとおまえ彼氏つくれよ」




「え?翔ちゃん彼氏になってくれるの!?」





嬉しそうにパァッと華を周りに飛ばしながら笑顔を見せた叉奈。



「おまえみたいなバカと付き合うくらいなら猿と付き合う。
つーか妹だろうが」




ハッと鼻で笑って酷い言いよう。


明らかにバカにしているが叉奈には関係ないようで。



「〜ッ///、翔ちゃんカッコイイ」





そう言って叉奈は翔平に抱き着いた。



「だーっ!!ウザい離れろ!」




怒鳴られているのに叉奈は嬉しそうに抱き着いたままだった。