あたしは混乱している

「げ…幻聴?」
なんだか怖くなってきた

その男のコの声は
しつこく頭のなかで響く

"中学生になる?"

「…なれるもんならなりたいし」

声を震わせながらも
男のコに返事を返してみた

"じゃあ!おいでよ!"
「…え」

男のコの声は急に明るくなり
急に重くなった頭も

急に軽くなった

そして急に携帯の画面が
明るく光りだした

「え…」

そして携帯は宙に浮かび
まぶしいぐらいに光った
「ま、まぶし…っ」

目を手で隠す


そしたらすごく体が
重くなり

気がついたら
眠っていた
そして既に朝になっていた

「…昨日のはなんだったんだろう?」
寝起きのあたしは
とりあえずベッドから出ることにした

そしていつものように
高校の制服を着替えようとしたら

「あれ…これ中学の制服だし」
眠たい目をこすりながら
おかあさんのもとまで階段を降りていく

「おかあさん、これ中学の制服なんだけど」

「は?あたりまえでしょ、はやく着替えなさい
ごはんできたわよ」


・・・はい?