「わたしっ、本当は辞めたくないっ…」
これまで我慢していた気持ちをすべて吐き出すように、ラナは泣き出した。
「ミュリエルの側にいたい…」
そして……
「スティークさまの…」
側にいたい……
その場に泣き崩れるラナを、エルトは何も言わずに抱き締めた。
「エルトさんっ…」
これまで誰にも言うことができなかった気持ち。
私は今でも…あなたが好き……
「ラナ…どうして、城を辞めるの?」
そこまで思っているのなら…
「どうして…」
エルトの腕に抱かれながら、ラナは小さな声で呟いた。
「私、結婚するんです…」


