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神の前で、ヴェルヌとミュリエルが永遠の愛を誓う。



国民は新たな妃を祝福し、国王共にその美しさに酔いしれた。



「それでは…陛下、国民に何かお言葉を」

「ああ」



ヴェルヌが国民の方へと視線を移すと、広場が一瞬で静まり返った。



ラナも、そして警備をしていたスティークも、ヴェルヌに視線を送った。



「皆、今日は私たちの為に集まってくれて…本当にありがとう」



ヴェルヌとミュリエルは、軽く会釈をする。



「これからは、彼女と共にサヴィアーノがもっと豊かな国となるよう努めていく。

皆、連いてきてくれ」



ヴェルヌのその言葉に、会場からは割れんばかりの拍手が鳴り響いた。



「もうひとり、神の前で誓いを立てたい人物がいる」



響き渡るヴェルヌのその声に、その場が一気に騒めきだす。