クスクスと、アイは笑った。 「やっ…」 「あはははっ!」 「どうして、アイ―…」 あたしの問いに、アイは怖い目を向けてきた。 さっきの優しさはもうない。 「ムカつくんだよ。簡単に逃れよーだなんてさ。」 何それ… 「こんな簡単に引っかかるなんて、ちょろいんだね」 「っ!!」 あたしはフェンスに戻ろうとした。 だけど― アイによって、道はふさがれた。 「おっと。まだまだ死なせないって」