「岩田…っ」 あたしは廊下を歩いていた岩田を呼び止めた。 「何の用?」 どうしてそんな冷たい声するの? あんなに優しくしてくれてたのに。 今、あの時の幸せを感じた。 「どうして、別れるとか急に…」 「理由は、お前が一番良く知ってんじゃねーのかよ」 「え…」 「お前は、先輩と仲が良かったのを利用してただけだったんだよな?」 岩田は悲しそうにつぶやいた。 でも、今はもう違う。 あたしのことを、睨んでいる。 「都合のいい女はいらねえ」