夜空と夜桜






「え…





うん」





あたしはそう言った瞬間、さっきの出来事が頭の中に映像として流れた





…それにしても、萩原さんが来てくれなかったら、あたしは今ごろ健に捕まってたのかな……





「…夏琉ちゃん」





「へ?」





あたしは前を向いて運転している萩原さんを見る





「ごめんね…





あいつに何かされた?」





あたしはその瞬間、涙が出てきた





安心したのか、分からないけど…





別に、何かされたわけじゃないけど…





だけど、涙が溢れた