俺はとりあえず夏琉ちゃんと一緒に水族館を出て車に戻る
「…どこ行くつもり?」
加奈美が帰るのが何時になるのかわからない以上、ここを離れるわけにはいかない
「あー…
どこも行かないよ
俺、ちょっと寝るね
夏琉ちゃん、悪いんだけど、太ってて見た目的に金持ちそうなおばさんと、黒いスーツを来たホストみたいな人が水族館から出てきたら教えてくれない?」
加奈美には会いたくないけど、夏琉ちゃんと水族館に行きたい
「それって、萩原さんがキモいって言ってた人?」
夏琉ちゃんは、水族館の出入り口を見ながらそう聞いた
「そうそう!
水族館にいるの、見つけちゃったんだよね…
やっぱ、会いたくないからさ」
俺が苦虫を噛み潰したような顔をしてそう言うと、夏琉ちゃんは笑った

