夜空と夜桜






「どういたしまして」





俺も笑顔で返すが、心の中はドキドキしっぱなしだ





大人の俺が…ホストの俺が、高校生にドキドキするなんて……





「えっと…





お疲れ様」





苦笑して言う夏琉ちゃん





…他のホストやスタッフから言われるよりも嬉しい





「どーも





本当、疲れたよ…





あ、昼間から客が来ちゃって、俺に会いたいーって聞かなかったんだ





だから、呼び出されちゃったーみたいな…





その客がキモくてキモくて……





夏琉ちゃん、俺を癒してー…」





ハンドルにもたれかかりながらそう言うと、夏琉ちゃんはそっと俺の頭を撫でてくれた





ちょっとぎこちないけど、それがまた可愛い