「……あっ、ごめん」 「いや……」 「サイテーだよね、私。人に当たるなんて……」 「沙耶……」 「ほんとごめん……悪いんだけど、一人にして」 「……え?」 「一人になりたいの」 「……ああ。分かった」 猫かぶり王子はそう言うと、そのまま図書室を出て行った。