「そー?ならいーんだけど……」 「ちょっと……考え事してた」 「ふーん」 莉乃は窓の方を向いた。 「あっ、王子だ」 莉乃は窓から身を乗り出して言った。 「えっ?!」 「どーしたの、沙耶?そんなに慌てて」 そんな私を見て、莉乃が言った。