「……ウソ」 「え?」 「ほんとは……ここに居れば沙耶に逢えそーな気がしたから、沙耶が来るのずっと待ってた」 猫かぶり王子は私をジッと見据えてそう言った。 「……え?」 「沙耶が来るの……ずっと待ってた」 猫かぶり王子はそう言うと、私の頬にそっと触れた。