現実俺様彼氏。




次の日、透は会社を休んでいた。




「田崎さん!」




「おお、くるちゃんか!なしたん?」




「栗山さんは今日休みですか?」




「なんか熱出したらしくてなあ、今日休むゆうてたわ」




「そうですか…」




「なんや、寂しいんか?」




「はい、ちょっぴり…」




「くるちゃん、優しいんやな」




田崎さんが私の頭にポンと手を置いた。




「そうゆう女の子好きやで。」




おそらく私の顔は真っ赤だと思う。




「ありがとうございました!失礼しますっ!」




私は自分のデスクへ戻った。




東條さんの方を見ると目があった。




だけど、前みたいに微笑んではくれなくて。




その冷たい視線はまたどこかへ流れた。