仕事に没頭しているうちに時計の針は17:00を指していた。
もうそろそろあがろうかな…
わたしはデスクの下にある鞄に手をかけた。
「鷹島くん」
「はいっ!!!」
聞き慣れている声でも、ドキッとした。
「ちょっといいかな?」
私なにかしたのかな…
「はい…」
連れて来られたのは前と同じ資料室だった。
入るように促されて、私は何も疑うことなく入った。
《ガチャン》
…ガチャン?
振り向くと眼鏡を外した東條さんがこちらに近づいてきた。
「おい、」
眼鏡を外した東條さんは裏の顔を覗かせた。
私の背中はびっちりと壁についていて、私は東條さんの伸びた腕によって拘束されるような形になった。
