屋上。



高杉遥は溜息をついた。



「よう。三日続けて、こんにちは」

「…こんにちは。ミツカン君」



充夏は苦笑した。



「ミツカンじゃねぇよ。充夏だ」

「私のリラックスタイムを邪魔するヤツなんて、ミツカンで十分」



充夏は深呼吸した。



「確かにいいな、ここ。一人で居たいのも、なんとなく判る」



…意外。

…そんなの、私だけかと思った。



「…判ったんなら、消えてよ」



充夏は大きく溜息をついた。



「解ってねぇなぁ、遥」

「名前で呼ばれる仲じゃないでしょ」

「俺だって、ミツカンなんて呼ばれる筋合いはねぇよ」



充夏はからからと笑った。



…彼は、嫌じゃないんだろうか。





私は…。





彼になら、そう呼ばれてもいいかな。