『ミヤ・・・よく聞いて・・・・・・・・・お母さんは・・・もう先が長くないの・・・・・・』
『・・・・・・え・・・?』
一瞬・・・、時が止まった気がした
お母さんが何を言ってるのか分からない・・・・・・
『お母さん・・・冗談は・・・・・・』
『冗談じゃないの・・・ガンが体中に転移して・・・もうお母さんは助からない』
か弱い声で震えた様に言葉を発するお母さん・・・・・・
お父さんも、目線を下に向けて、私と目を合わせようとしない
下唇を悔しそうに噛んで強く拳を握り締めているお父さんの姿を見ていると、お母さんの言っている事が事実だと分かった
だけど・・・・・・、分かりたくなかった
『・・・そんな・・・・・・』
『・・・ミヤ・・・今までごめんね?』
『何でお母さんが謝るの・・・・・・?』
私の頬にはいつの間にか涙が流れていた
私はその涙を拭わず、いきなり謝ったお母さんに小首を傾げた
『・・・・・・お母さんは毎日仕事ばかりで・・・小さい頃からミヤをほったらかしにしてきたから・・・・・・』
お母さんが呟く様に言葉を続ける
『お母さんはミヤの為を思って仕事してたけど・・・・・・逆にミヤに寂しい思いをさせて・・・』
『違ッ・・・・・・』
『お母さん・・・知ってたのよ』
否定しようとしたら、またお母さんに言葉を遮られた
『知ってたって・・・・・・?』
『・・・・・・ミヤ・・・夜中に毎日泣いてたでしょ?』
『・・・・・・ッ!?』


