―ミヤside―
・・・・・・ん?
今・・・・・・愁の声が聞こえたような・・・・・・?
『・・・気のせい・・・だよね・・・・・・』
私は苦笑いを浮かべたまま深いため息をついた
目の前に立つ消滅の門・・・・・・
その扉は私を歓迎してるかの様に大きく開いている
何も無い空間・・・・・・
そして消滅の門の向こうも何も無い・・・・・・
この無情の空間は・・・・・・
光も・・・闇も・・・色も・・・音も・・・風も・・・・・・
全てが無く、真っ白だ・・・・・・
『愁・・・・・・・・・さようなら・・・・・・』
私は消滅の門へゆっくりと歩みを進めた
そしてギリギリの所で足を止める・・・・・・
あと一歩で私は無に返る・・・・・・
私は深く深呼吸をして右足を前へと踏み出した
バァンッ!!!
『・・・・・・・・・っ!!!』
私は突如聞こえた大きな音に出し始めた足を引っ込め、肩を震わせる


