餌は貧血少女!?〜吸血鬼に愛されて〜





『俺は・・・こんな世界・・・大嫌いだ』


『・・・何故そう思う・・・・・・?』


左側の門番が、すかさず俺に問う・・・・・・






何故じゃねぇよ・・・!


人間より吸血鬼の方が身分が上なのも・・・・・・


婚約出来ないと分かると消滅させられるのも・・・・・・


全て・・・・・・






この世界のルールが・・・・・・・・・・・・・・・大嫌いだ!






『・・・幸せを邪魔するルールだからだ!!』


俺はそう叫びながら駆け出し、目の前の槍を右足で蹴り飛ばした


『『なっ・・・・・・!!!』』


見事に向こうへ飛んでいく槍・・・・・・


驚き、唖然とする門番を横目に、俺は扉を開けようとドアノブに手を掛ける


しかし、それと同時に両腕を両側からガッチリと捕まれた


『離せよ!!!』


『お前を中に入れたとなると“無情のツインズ”と言われた俺達の名が汚れる』


『“無情のツインズ”は感情には流されない・・・・・・諦めろ』


冷たく言い放たれた言葉に俺は心底ムカついた


感情が無い事ぐらい知っている


だからここの門番をしている事も・・・・・・


だけど・・・・・・





『あいつは大事なんだ!!諦められるかよ!!』





そうだ・・・!諦められる訳がない・・・・・・!


昔からずっと好きで・・・・・・


昨日やっと結ばれる事が出来たんだ・・・・・・!


まだ俺達の運命は始まったばかりだ・・・・・・!


それを・・・、この世界のくだらないルールなんかに邪魔されてたまるかよ!!





『ミヤ!!!!』





あいつが・・・・・・大切なんだ!!!