餌は貧血少女!?〜吸血鬼に愛されて〜



こいつらは感情が無く、顔も無い・・・・・・









“作られた存在”









人間の様に内蔵も脳も・・・全て変わらない・・・・・・


だが、心臓だけは人間と違っていて・・・・・・


こいつらは命の変えがきく・・・・・・


作られた存在は何をされても心臓が止まらない


門番をするために作られたのだから・・・・・・


『中に・・・・・・ミヤが居るだろ?』


俺は二人の門番の前に立って乱れた呼吸を落ち着かせる


『中に入った者なら、もうじき消滅する』


右側に立っている門番が右手に持った槍[やり]を俺に突き付けながら口を開く


『そこを・・・通せ・・・』


俺はそれでも尚、前へと進む


『それは出来ぬ、お前・・・ルールに逆らう気か・・・・・・?』


左側に立っている門番が左手に持った槍を俺に突き付ける





作られた存在・・・・・・


やっぱり・・・・・・やること、成すこと・・・全てが同じかよ・・・・・・





俺は深くため息をついて、真っ直ぐに前を見つめる


『ルール・・・・・・?・・・んなもん知らねぇよ』


『知らないなら教えてやる!婚約出来ぬ人間は・・・・・・』


『そう言う意味じゃねぇ!!』


俺は大きな声で、右側の門番の言葉を遮る


門番の槍は俺を前に行かせないように突き付けられたままだ