キラキラと路面が光る。

朝積もっていた雪は
太陽に照らされ溶けて氷に変わっていた。


澄んだ空気に
よく晴れた空はとても気持ちいい。




だけど――…


「うん、ごめんね。ちょっと心配だからさ…。」

『いや、俺は全然平気だけど…。香苗ちゃんどうしたんだろうな。』



携帯を片手に
あたしは最寄りの駅と反対方向へと歩く。


結局学校が終わっても香苗からの連絡はなくて

妙な胸騒ぎにあたしは携帯を握り締めた。




「わかった。また、連絡するね。」


そう言って耳から携帯を離したあたしは
コートのポケットに手を入れる。




向かう先は香苗の自宅。


わりかし近い香苗の家までは
冷たくなったあたしの体にはすごくありがたい。