「鍵?家族は?」
「一人暮らしなんで…」
「はぁ…?お前どうすんだよ。」
どうしましょうか…
そう言いながら笑ってみた。
本当に鍵をなくしただけだったら良いのに…
鍵ならまたすぐに作ることが出来る。
でも、琉依は戻ってこない。
あたしにあの家にいる資格はない。
「鍵は作れねぇのか?」
「お金もなくしちゃって…」
鼻をすする。
泣いているような演技をする。
こうなったらここで働かせてもらうって決めた!
意地でもここで働かせてもらうんだから…!!
「どこに住んでんだ?金なら貸すから早く帰れ。」
「で、でも…」
結構しぶといなぁ…
お金を貸してもらったって、あたしには帰る場所がない。
こうなったら言うしかない。
「ここで…「働きたいか?」
「えっ?」
店長の口から零れた言葉は余りにも予想外だった。

