「琉依…!」
どこにいるの…?
駅の前は繁華街になっていて、
ネオンの光が光る夜の店が並んでいる。
酔っ払ってベンチで寝ているおじさん。
中年の男の人にお金を媚びているホステス。
若い女の仔を誑かしている男の人。
怪しい雰囲気が漂っているお店。
捜し回ったけれど、なかなか琉依の姿が見当たらない。
「…う、そ……」
角を曲がって、裏道へと入ったときだった。
この世で一番見たくないものが目の前に突き付けられた。
「…嘘だ……ねぇ…嘘でしょ……?」
ホテルの前で仲良く抱き合っている男女の姿。
見慣れた茶色の髪は雨なんか降っていないのに、しっとりと濡れていた。
「ん…」
唇が重なりあって、女の人の甘い声が聞こえる。
外だというのにそんなことも気にせず、二人は行為を続ける。
あたしはそんな状況を見ていられなくて、
そこから逃げ出した。

