「行ってくる。」
「うん。いってらっしゃい。」
それから1ヶ月。
あたし達の身の回りには、何の変化も起こらなかった。
あの“茜さん”が再び現れることも
琉依からバラの香りがすることも
しいて変化があったとすれば、あれから直ぐに
琉依が二人だけのマンションを借りてくれたことくらい。
学園からは少し遠いけど
あたしが新しく通い始めた高校に近い方が良いからと、琉依が借りてくれた。
琉依は一応寮部屋も借りてはいるけど、ほとんどそっちに帰ることはない。
あたしからしてみれば、単なるお金の無駄遣い。
でも、琉依と少しでも一緒にいられれば良い。
「さてと…」
そろそろあたしも行かなくちゃ…

