「先輩温めて…?」
「フッ…可愛い奴。」
先輩も小さく笑うと、あたしが抱きついたよりも強い力で返してくれた。
寒さなんてどこかへ飛んで行くような気がした。
「あの…琉依様…葵様……」
「え?あっ…」
振り向くと、さっきの執事さんが困った顔をして、後ろに立っていた。
えっと…
全部見てた感じですか……?
見てた、よね…?
「えっと…その……お気になさらずに…続けて下さい……」
やっと聞き取れた言葉。
執事さんはオドオドした口調でそう言った。
“続けて下さい”って…
この状況で言う言葉じゃないでしょ?
「言われなくてもそのつもり。」
「えっ…ちょっと!」
そのつもりって…
仮にも執事さんがいる訳だし…
続けられるわけないよ…!!
そんなあたしに先輩は余裕の表情。
耳元で呟いた。

