車を降りた先輩はまだぶつぶつ何か言っていたけど…
そんなのこの際無視!
「はぁ…」
先輩は大きくため息をつくと、どこかへと電話をかけ始めた。
「ん…そうそう。………だから、そういうことだから…よろしくな。」
どうやら、さっき運転してくれていた執事さんに電話しているみたい。
流石にここに車を置きっぱなしにして行くわけにはいかないしね。
道路の端に寄せてあるだけだから、駐車禁止のステッカー貼られちゃったら、困っちゃうし。
高級車だからね。
「もうすぐ迎えに来るって言うから。」
「あ、はい。」
そういえば…
寒くなってきたなぁ…
季節はもうすぐ秋。
夕暮れの時間。
冷え込んでくるのは当たり前で…
しかも、あたしの今の格好は薄手のカーディガンを羽織っただけ。
中には薄いワンピースしか着ていない。

