先輩って文句を言いながらも、結局はお願いを聞いてくれるんだよね。
普段は意地悪だけど、根は優しいのかも。
心地よいエンジン音を聞きながら、そんなことを考えていた。
「先輩って…免許持ってたんですね。」
18才だから持っててもおかしくないんだけど。
ん?
先輩って18才だっけ?
誕生日をお祝いした記憶がないんだけど…
「持ってねぇよ。」
「えぇっ…?!」
それってつまり…
無免許ってことだよね?!
いけないんだよ?!
「今回だけだから気にすんな。」
そんなこと言われても気になります!
大体、見付かったら捕まっちゃうし!!
「先輩!降りましょう!」
「は?なんで?」
「無免許なんてダメですよ!!」
「葵ってつくづく良い子ちゃんだよな。」
あたしが良い子ちゃんなんじゃなくて
先輩が悪い子なんです!
先輩は渋々ながらも、車を止めて降りた。

