「あ、あの…!」
「はい?」
「このクッキーの作り方を教えて欲しいんですけど…聖蘭祭でカフェをやることになってて……」
頭をさげる。
普通なら無理。
でも……
こんなに美味しいんだから、皆に食べてもらいたい。
「いいですよ。」
「え…?!」
いいんですか?!
だってこういうのって、企業秘密とか…
良く言うよね?
「本当にいいんですか?!」
「まぁ、今すぐにはレシピもないから無理だけど…今度で良かったら。」
「あ、ありがとうございます…!!」
琉依先輩の友達はニコッと笑った。
そして、先輩に耳打ちをしてからまたお店の奥へと戻って行った。
耳打ちされた瞬間、先輩は目を見開いた。
「どうしたんですか?」
「な、なんでもねぇよ…」
微妙な空気が流れた。

