ピンポーン─♪
「…真治出ろよ……」
「いや、葵こそ…」
「遠慮します…」
「遠慮しないでください…」
二人共、遠慮してばかり。
よし…!
こうなったら……
「じゃ、じゃんけんで決めよ…!」
「じゃんけん…?」
「そう。…最初はグー!じゃんけんポン…!!」
あたしはパー
真治はチョキ
「…行ってきます……」
もう限界の足を叩いて、玄関へと向かう。
「…誰です……か……」
「よ。」
扉の向こうには
琉依先輩が立っていた。
髪が少し濡れていて、いつもよりも色っぽい…
「誰だった〜?」
「だ、誰でもない…!」
それから小声で
「なんでいるんですか?!」
「好きな女見に来ちゃまずい?」
先輩の一つひとつの行動に心臓が敏感に反応する。
一つひとつの言葉に鼓動が速くなる。
一気に顔が火照るのを感じた。

