でも、そういえば……
「どこの誰だかわかんねぇや…」
結局誰だか確認しないで電話を切ってしまった。
まぁ…今さら思い出しても遅いけど。
俺から連絡するなんて癪にさわるし。
大体そういう主義じゃないし、今日は別にそこまで会いたいわけじゃない。
相手から誘われたからいくだけ。
(なんとかなるだろ。)
なんて思った矢先のことだった。
「──だからぁ…」
ん…?
あまり学校の中で女の声を聞くことなんてほとんどない。
あるなら、もう年配の先生か行事の時ぐらい。
でも、耳に入ってきたのは若い女の声。
(誰なんだろう…?)
そっと角から覗いてみる。
どうやら話しているのは二人。
「あ…」
一人は黒いストレートの長い髪が印象的な女。
ふんわりとしたワンピースを着ているけど、スタイルが良いからなのか、決して緩すぎているわけじゃない。
そこら辺に簡単にいるわけではないぐらいの美人だ。
そしてもう一人は……

