「お前、いつもオレの話聞いてないよな?」

「ほへっ??」


うげっ。
ビックリしすぎて、変な声が出た。


「椎名....。”ほへっ”って....。」

柊サンは口元に手を当てて、笑いを堪えてる。

けど、肩が震えてて全然堪えられてないです・・。

「柊サン、全然隠せてないんで、普通に笑ってもらってもいいんですけど。」

と、ちょっと不機嫌そうに言うと、

「わりぃ。お前が、変だから。」

だなんて、何とも失礼な発言をさらっと。

ちょっとムッとして、

「変って...。だいたい、柊サンがいきなり目の前にいるから、ビックリし過ぎて変な声が出ちゃったんですよ!!」

と、必死に抵抗?
いや、いい訳をしてみる。


「あぁ、ゴメン。ゴメン。椎名が椅子に座って、ボーっと1点を見つめたまま動かないから。寝てんのかなと思って。」


そう、失礼極まり無いコトを笑いを堪えながらそう言われて。


「いや、さすがに寝るわけないじゃないですか。ちょっと疲れて、休んでただけですよ。」

って眉間に皺を寄せて言うと、

「だよな。いや、寝てんのかなっていうのは冗談だけど。最近忙しかったし、今日も朝からバタバタ動き回って、大変そうだったし。お前を準備メンバーに決めたのはオレだから、ちょっと悪かったかな。と思ってな。」

ん?
それって私の事を心配してくれたって事だよね?

「柊サン、心配してくれたんですか?」

少し嬉しそうに、柊サンの顔を見上げて聞いてみる。


「あぁ、一応な。」


と、ちょっとバツが悪そうに答えてくれて。



そんな表情をして私の事を心配してくれた柊サンが、とっても嬉しかった。