外が暗くなり、下がりきったテンションを払拭すべく、私は友達が待つ居酒屋へと向かった。


19時を少し過ぎた頃に目的地へ到着した私は驚きの余り、居酒屋の入り口で固まってしまった。

仲の良かった5~6人ぐらいでワイワイ飲むのだろうと思っていた私は甘かった。


だって.....小さな居酒屋とはいえ、貸し切りなんて....。


見渡せば、見覚えのある顔がたくさん。



すると、杏奈がスグに私に気付いて隣に座らせてくれた。

真正面には、高3の時に同じクラスに居た野球部の池田君。

杏奈とは反対のとなりには、これまた高3で同じクラスの万里チャン。


ビックリしたけど、懐かしい顔ぶれに自然と頬も緩んで、気がつけばすっかり思い出話に花を咲かせていた。



それに、トイレで席を立った時に気付いたけど、高2の時に付き合ってた木下君もいて。

別に未練があるわけでも無いのに、その姿を見つけた時には少しドキドキしてる自分が居た。


すっごく好きだったからかな....。
でも振られちゃったんだよね~。
ふふっ。なんか思い出しちゃった。
私も青春してたんだなぁ~なんて。