そんなある日。

課長から頼まれた仕事が終わらなくて、既に時刻は20時過ぎ。

はぁ~・・っとタメ息が零れる。


チラッと見上げる目線の先には柊サンがいて。


仕事に集中したいのに、なんでこんな日に限って、柊サンも残業なの?!


はぁ~・・っともう一度タメ息を零して、再度仕事に取り掛かる。



それからどれくらいの時間が経ったんだろう....

ふいに、名前を呼ばれてるような気がして顔を上げると、


「オマエ、えらく集中してたな(笑)オレが何回呼んでも気が付かなかっただろ?」


と知らない間に目の前にいた柊サンに驚いて、思いっきり後ろに体を逸らしたら、

「ぎゃっ?!」

と、何とも色気のない声を出して、案の定そのまま後ろにコケてしまった。


「プッ...椎名...オマエ、驚きすぎだろ!アハハッ!なんつー色気のねぇ声!クックッ....」


あぁもう最悪だ....。
恥ずかしすぎる....。
穴があったら入りたいよ....。