bat and angel ~恋するヴァンパイア~


メイドさん達が出て行くのと同時に魁が入って来た。



「お嬢様。お迎えが来ております。」



「はい。」



魁にエスコートされながら外に出ると、家の目の前に黒い車が止まっていた。



「おはようございます。お嬢様。」



そう言いながら三浦さんは車のドアを開けてくれた。



「おはようございます。三浦さん。」



「今日はいつにも増してお綺麗です。お嬢様。」



「ありがとうございます。」



(ホントみんなお世辞が上手いんだから。)



車に乗るともうすでにお父さんとお母さんが乗っていた。



「まぁ樹里。綺麗になったわねぇ。」



「やっぱり、ドレスって着なれてないから歩きにくい。」



「最初はそんなもんよ。」



ドレスなんて着る事なんて無いと思っていた私。