保健室のことがあってから、3日くらいたったある日。



♪〜♪〜♪


「ぅお?!」

「…唯璃、ぅおって……。女子が言う言葉じゃないから。」


朝、ひなちゃんと話してたら携帯がメールの受信を知らせた。


変な声をだした私をひなちゃんがため息をついて、見てくる。



もう、それはそれは……




冷たい瞳で。


「ちょっ、何その冷たい目!!」


「この間、王子に抱きしめられた人とは思「だ、黙るーっ!!!」


ひなちゃんが一度ため息をついて口にした言葉に、慌てて口をふさいで黙らせた。


「な、なんてことを口にだしてるんですか!!き、聞かれたらやばいでしょーがっ!!!」



言わなければよかった?!


ひなちゃんには
言わなければよかったの?!!



そんな後悔をしていると、ひなちゃんが苦しそうに私の手をはたいてきた。


「ぷはっ…、ちょっと殺す気?!」

「ご、ごめん…。」


ふさいでいた手を離すとひなちゃんはキッと睨んできた。



こ、ここ恐いっ!!!


「…唯璃、携帯はいいの?」


「ああ!!そうそう、忘れてた。」


ひなちゃんに指摘され、さっき、受信を知らせた携帯を開いた。







────そして、閉じた。

「……あぁ、やっぱり王子か。」


ひなちゃんが納得したようにその名前を口にした。


最後にニコッと笑って。



うわぁあああっ!!!


なんて、可愛いんでしょう!!

キレイなんでしょう!!



見惚れちゃうよ、まったく!!!

でも、すごく嫌な予感がするのは何故なんですかっ?!!


「ゆーいりちゃん、どんなメールだったのかなぁ?」


「え、と。ちょっと分かんないかなぁ……?(汗)」


そう引きつった笑顔で返したら、『ん?』と後ろにナニカを纏って笑いかけられた。


「あ、いや、ごめんなさい。
言いますから!!日向様言いますから!!そんな怖い顔しないで?!」


諦めて、もう一度携帯を開いて、受信BOXを開くと。

しっかりと…



【望月 宮比】の名前が。