ガラガラガラ───…
望月に言われて、ドアを開けると肝心の先生は不在だった。
「…いない。ま、いっか…。」
望月はそう呟くと、やっと私をおろした。
私、保健室って
初めて入ったかも…。
てか、夕日が眩しい!!
キレイだけど。
ちょうど、窓から見える夕日の
オレンジ色の光に目を細めた。
こういう風な夕日、久しぶりに
見たかもな……。
「唯璃、そこに座って。」
「あ、うん。」
薬が置いてある所でガチャガチャ何か探していた望月は、立ったままの私を見て、そう言った。
大人しく近くにあった椅子に座ると何かを持ってきた望月は、私の目の前にしゃがんだ。
「…唯璃、足見せて。」
「へ?!あ…、こっちです…。」
靴下を脱ぐと傷めた足首は腫れて赤くなっていた。
こ、これじゃあ……(汗)
「……、唯璃。」
「…はい…。」
「歩けないでしょ、これじゃ。」
「…はい…。」
確かに無理だ……っ!!
最初は、
痛くなかったんだけどな。
私、ある意味すごい?(笑)
そんなことを考えてながら目の前にしゃがんでいる望月を見下ろすと、いつも見上げて見る望月とは何か違って、少しドキッと胸が鳴った。
な、何故か色っぽい……っ!!?
え、いつもと同じだよね?!
…保健室…効果…?(笑)
改めて見ると栗色より明るい望月の髪はやっぱ全然傷んでない。
羨ましいな……。
触って…みたい……っ!!
ふわふわなのかなっ?!
さらさらなのかなっ?!
って、私、変人じゃん!!


