とういうか…

えぇぇえ!?なんでぇっ?!

君、なんで不機嫌?!!


ひとり、心の中で叫んだ。



すると、望月が何かに気づいたように私の頬に触れた。

「っ?!!」

体が固まったのが分かった。




「…唯璃、顔。真っ赤だけど?」

ニヤッ

「っ?!!な、なななな──!?」



妖しく笑った望月は私をさらに、赤くさせた。


「あ。もっと真っ赤になった。」

「う、ううう、るさいっ!!!」

思いっきり、睨んでやったが自分でも分かる。

威力、ないだろうな…。


とういうか、
望月に触れられた頬が、他の部分よりあっつい気がするのは何故?!


「わ、たし!!戻る!!」

目の前の望月を見れなくなって、急いで下に降り扉まで走った。

「あれ、神山ちゃん?!」

後ろから、由輝くんに声をかけられたけど無視して扉を開けた。

バタンッ



「〜〜〜゙!!!
 な、なんなんだよ、ぉ…。」

閉めた扉に寄りかかって、ひとり呟いた。




なんなんだ?!

私、なんでこんな顔熱いの?!

なんで、こんなにドキドキしてるんだよ!?


そう心の中で叫んだ瞬間、フッとさっきの望月の妖しく笑った顔と初めて見たすごく優しく笑った顔が頭に浮かんだ。


「っ…?!!」

少しおさまった顔の赤みがまた元に戻り、心臓がさっきより大きく鳴っている。



私…、なんでこんな…──

キーンコーンカーンコーン

ハッとして、いつのまにか閉じていた瞼を開けて顔を上げた。


「やばっ、授業!!」

私は急いで階段を降りて自分の教室へ走りだした。








…そんな唯璃の姿を三人の人影が見ていた。

「会長、さっきの女子…。」

「…どう、します?会長。」

会長、と呼ばれた人影は歩きだしながら答えた。


「そうねぇ…、場合により




『注意』しないと、ね…?」